堀川中納言具世卿 新古今集切 朝倉茂入極札付きだけどどうなん?堀江大先生の箱書きのある掛け軸いっぱい出てくるけど、なんで全部署名も花押も落款もちがうん?(´・_・ `)
結局、こちらの商品は6万円超の落札価格をつけて終了。
高いのか、安いのかは言及しませんが目を養うという意味でも
修行中の身としては自分のわかる範囲の事は記していきたいと思います。
まずツイートにも書いた国会図書館の手鑑についてですが、
再度確認したらトーハクでした…( ´;゚;ё;゚)・;’.、・;’.、ゴフッ!!
こちらに画像元のページのリンクを貼っておきます。
そしてこちらが今回出品されていた古筆切です。
ともに堀川中納言具世卿の作品で極めを入れたのも同じく朝倉茂入です。
両者の筆跡を見比べた時点で何か違和感を感じるかと思いますが、
極め札もそれぞれ見比べてみたいと思います。
少し画像が小さいですが、左がトーハクのもの、右が今回出品されていたものです。明らかに筆跡が違うのがお分かりいただけますでしょうか。
また一番下に押されてある黒印を少し見難いでしょうがご確認ください。
今回のものは黒い枠の形が雑ですね。
右側の黒印だけのアップがその下の画像です。
もう…ちょっと手抜きなのか知りませんけど汚い!⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
この時点で入札する気力はなくなりました…。
今回くせものだったのが付属品である掛け軸を入れる箱です。
こちらの箱の蓋の内側にとある業界の大家の先生の書き付けがありました。
箱の表には「中納言具世卿 新古集切」
箱の裏には「昭和47年霜月 知彦(花押)」とあります。
業界の大先生のサインまで入ってるし極め札も付いてる。
表具もオシャンティでかっこいい、ばえる!これはいける!と思った人、多かったんやろな…。
ワテのあれ?と思ったところは、まず表の「新古集切」。
まず新古今和歌集を新古集と略す人に出会ったことがありません。
みなさんどれだけ縮めても「新古今」又は「新古今集」です。
それと裏の先生の書き付け、サインですが、これも本人の真筆かどうかの確認が取れません。
誰かが真似て書いた可能性は十分にあります。
もう疑い出したらなんぼでもでてくる一品です⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
ツイートした当初は、箱のサインは本物であったが中身は違うものを用意(本物の新古今集切はすでになく箱だけ入手)して極め札もそれ用に拵えたものなのかなと思いましたが、古い箱にあとから書くこともできるので極め札と切のセットに箱を足した感じなのかなと(´・_・ `)
誤解のないように最後に付け加えますが、出品しているお店がそんなことしてるわけではないですよ。昔からそういう「伝来の品」としてお店に入ったものだと思います。
こういうの本当にたくさんあるので…⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
今回は以上です。