西本願寺旧蔵並売立目録所載の二条為世 歌切というタイトルなのにその目録には載ってないのぉぉぉぉ
タイトルのとおり、本当ならすごいお宝なのかなと思いつつ眺めておりました。
こちらの【西本願寺旧蔵並売立目録所載】掛軸「二条為世 歌切」古筆極 読み有
西本願寺が借金返済の資金を捻出する為にオークションを開催して手持ちのお宝を売ったという事がありました。西本願寺門主であった大谷光瑞は、中国西域等の仏教遺跡探索のため、大谷探検隊を三次にわたり派遣。また、神戸六甲山の別荘二楽荘の建設などへの巨額な出費が大きな負担となり、その返済に西本願寺の資金を用いたという疑獄事件にも発展。光瑞は門主の地位を離れ、大谷家の美術品や文化財も処分されることとなる。その時に出されたもののひとつだという触れ込みのお品になるわけです。本当なら…(´・_・ `)
この記事、調べ事やらなんやらやっている内にオークションが終わってしまって…しかも終了直前に出品者が取り消しするという参加者にとって一番腹立つ事をしやがった(してしまった)訳なんですよね…
そしてその後再出品されたのがこちら…⬇️
18万円からの再出品…⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
前回途中で終了した値のおよそ倍ですね…⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
少し話が脱線しますが、低価格で出品して自分の満足できる値段にならないから取り消しする人が本当にこの骨董屋さんのオークションには多いです🥺
低価格スタートは目につくし人を呼べますから動機としては分かるんですが、それなら最後までリスク負ってやれよと思うんですよね…それが嫌ならある程度利益が見込める額で出せと…🥺
ヤフオク側にも言いたい🥺
出品者の都合でオークションを終了させるのは前日までにして当日24時間を切ったら出来ないようにしてほしい🥺
終了1分前とか尚のことですよ!🥺🥺🥺
さて、気を取り直して進めます。
⬆️掲載写真にある『大正二年五月 第参回 大谷家 (本派本願寺)旧御蔵品入札』
※本派本願寺とは西本願寺のことを指します。
東京文化財研究所のデータベースで検索すると大正2年5月7日に第3回の売立があったようですね(´・ω・`)⬇️
では実際にその売立の出品物の中に今回のお品があったのか?
ヤフオクに掲載されているその目録のお品書きには『為世卿歌切』と記載されており頭の部分に赤い丸が付いていて、このお品はコレだよというチェックマークがあります。
売立目録の現物が手元に無いので少しググってみたところ、目録の内容を記したサイトが見つかりました。
そちらが⬇️のサイトになります。
そして画像はこの第3回の目録の内容です。
大谷家(本派本願寺)旧御蔵品入札第三回
http://www5f.biglobe.ne.jp/~bunkazai/100sen/19130506k.html
ない!!掲載されていない!!
てか、ヤフオクに掲載されたお品だけじゃなく添付されてる目録の内容とまったく合致しない!⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
これはどう言う事なのか?⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
添付されている用紙はよく見ると簡易的にホッチキス止めしてるように見えるので目録ぽい何かをコピーしたものだけどお品が記載された部分だけを抽出して綴じてるだけのものと思われます⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
お品書きのページ数がいきなり14になっているのがその証拠です⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
しかも本来の目録に掲載されていないとなるとどこかの売立目録のコピーを差し込んで体裁を整えたのでしょうか⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
少し落ち着いてまとめてみましょう…⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
①西本願寺が売立を行っていたことは事実(大正2年5月7日第三回売立)
②この売立にお品の記載はない(大谷家(本派本願寺)旧御蔵品入札第三回より)
③付属されてるコピー資料は売立目録のコピーなのか真偽不明
④そのコピー資料が別の資料とニコイチにされていて今回の売立目録掲載品として捏造された可能性
とりあえずその昔に本願寺が所蔵していたっていう話ではないのでは?
というくらいで引くのがベターですね(´・_・ `)
しかも現在の出品価格は18万円なわけですよ!⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
そんなに価値があるものだとは残念ながら思えないですね…⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
毎回同じ事いいますけど欲しいと思ったものはまず調べてから!⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
へんなお品はわんさかありますよ!⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
今回は以上です。