伝冷泉為綱筆 三夕和歌色紙 古筆了眠極札付 古筆切 でも何か変ですね( ³‿³ )
今回はこちら。『伝冷泉為綱筆 三夕和歌色紙 紙本肉筆3葉 古筆了眠極札付/江戸時代中期 公卿 歌人 古筆切』です。
三夕(さんせき)の和歌とは、なんぞや?という問いには⬇️を。
さんせき‐の‐わか【三夕の和歌】
新古今集所収の、「秋の夕暮れ」を結びとした3首の名歌。寂蓮(じゃくれん)の「さびしさはその色としもなかりけり槙(まき)立つ山の秋の夕暮れ」、西行の「心なき身にもあはれは知られけりしぎ立つ沢の秋の夕暮れ」、定家の「見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋(とまや)の秋の夕暮れ」。
デジタル大辞泉
寂連、西行、定家という人気者お三人の和歌が書かれた色紙に古筆見である了眠の極め札付という今回のお品🥺
せっかくなので各人の色紙をご覧ください🥺
寂連法師
佐ひしさはその色登しもなか里け理満き多つ山乃秋農夕くれ
西行法師
古ゝ路那き身にもあはれは志られけり志きたつ沢の秋農夕暮
藤原定家朝臣
見わたせは花も紅葉もなか里けりうらのと万やの秋乃夕くれ
と、まぁこんな感じです。
状態がめちゃんこ悪かったので屏風か何かずっと外に出てる所に張り付けていたものを剥がしたのかなと思いつつも表面的な状態の悪さなんて気にしないのがコレクター🥺
これが冷泉為綱さんがお書きになったものならばしっかり保管させていただきたいと思う次第であります🥺
しかし冷泉為綱さんってどんな人?って方は⬇️
https://www.weblio.jp/content/%E5%86%B7%E6%B3%89%E7%82%BA%E7%B6%B1
こういう時のために公卿人名大辞典が手元にあればと毎日思うのですが、安く流れてくるまでは我慢です🥺
地元の図書館にもないのでググるしかない🥺(2022.09.15追記 公卿人名大辞典買いました( ◜ω◝ ) )
では極め札の方も見てみましょう。
左が表、右が裏です。
表には『冷泉殿為綱卿 見わたせは(琴山印)』とあります。
裏には『(割印)色紙三夕之内 庚辰七(了眠印)』とあります。
何となくの予想ですが、極め札は本物だとして、元々色紙に書かれたものも本物があったのかもしれません。
極め札に「三夕之内」との書き入れがあるので、藤原定家の色紙だけに付けた極めで間違いないです。それなのに今回のお品にはなぜか三夕の和歌がすべて揃っています。
奇妙ですよね…そのように揃えたとしか言いようがない。
最初からセットになっているのなら、他の色紙にもそれぞれの極めがあってしかるべきです。
こういう風に疑いだすと、今回のお品は三夕の和歌を誰かが書いたものを抱き合わせたんでしょうなという感じになってしまいます。
別のところにあったものをそれぞれ合わせるという方法はよくある手ですよね🥺
筆跡も3つとも同じ人のものに感じます。
定家のものだけ頑張って真似ようとしてますが…⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
色紙がまだキレイなら検討する人も多かったのかもしれませんが残念ながら落札結果も芳しくなく…🥺
実はワタスも5000円以下で落札できるなら極め札だけ残しておこうと思って参加しましたが途中で諦めました⁝(ᵒ̴̶̷᷄൧̑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
今回は以上です。